動画の始点・終点の編集
ドローンに360°カメラを装着して撮影を行う場合、離陸と着陸部分が動画に含まれることになります。動画の始点と終点には離着陸台や撮影者が写ってしまうため、不要な部分はカットして投稿したいものです。

GPS情報を含む動画を撮影し、そのまま投稿することはあまり問題が発生しません。しかし、不要な部分の動画をトリミングして投稿しようとすると、うまくいかない場合があります。
今回は、Theta Xで撮影した動画を編集して投稿した方法とその結果について書いてみます。
動画の開始と後半部分をカット
今回の素材は、Theta X, 動画モード, 5.7K, 2fpsで徒歩で撮影したものです。撮影後の動画容量は、5.38GBでした。動画の編集をせずにGSVSにアップロードした結果、2週間程度処理に要しましたが無事に「処理済み」となりました。開始15秒と後半の数分はカットした方が良いと思い、編集作業に取り掛かります。

GPXファイルの出力
まず、UL2GSV SuiteのCAMM2GPXを使って、GPXファイルを出力します。出力されたファイルを
次は、二つの360°カメラで撮影した動画をトリミングした時の処理結果です。CotEditorで内容を確認することができます。この時に少し気になるのが、1セクション目と2セクション目が38秒程度空いている事です。

動画ファイルのトリミング
次にffmpegを使って、動画ファイル(R004.mp4)をトリミングしていきます。動画開始後15秒はカットして、10:08(全体は22:06)までに編集します。Macにffmpegをインストールしていますので、次のコマンドでトリミングした動画(output.mp4)を生成します。
ffmpeg -i R006.mp4 -ss 00:00:15 -t 00:09:53 -c copy output.mp4
これで投稿用動画のトリミングは完了です。
一旦、投稿してみるがエラー発生
上で生成したR006.gpx(GPS情報のデータ)とトリミングした動画データ(output.mp4)をGSVSで投稿してみますが、エラーが返ってきます。

「0秒後に39秒の間隔が見つかった」というエラーですが、心当たりがあります。元素材からはき出したGPS情報の一行目に不思議なデータがありました。ひとまず、GPSのデータが怪しそうなので、1セクション目を削除した「R006_-1.gpx」というデータを作ってみます。
2通りの方法で投稿してみる
怪しいデータを削除し、GSVSとUL2GSV SuiteのVID2GSVの2通りで投稿してみたいと思います。その結果、VID2GSVで投稿した方だけが「処理済み」となりました。GSVSで投稿した方は次のエラーが出てしまいました。

VID2GSVで投稿した方は次のとおり、問題なく処理が完了しました。
これ以外にも色々な組み合わせで試して投稿したのですが、今回のTheta X, 2fpsの場合は「オリジナル素材の.gpxファイルを出力し、トリミングした動画をUL2GSVで投稿する方法以外では処理が成功しない」という結果でした。
GPSに含まれる1セクション目と2セクション目の38秒程度の差の原因はよくわかりませんが、この影響でエラーが一つ増えて出てしまっていたようです。

まとめ
今回は、Theta Xの2fp動画を編集して投稿する方法を試してみました。今回の素材の場合は以下の手順で処理が完了することを確認することができました。
- CAMM2GPX(UL2GSV)で.gpxファイルを出力する
- .gpxファイルの中を確認して、連続していない情報(今回は1セクション目)を削除する
- ffmpegで動画をトリミングする
- VID2GSVで.mp4と.gsxファイルを投稿する
他にも動画編集ソフトを使ってトリミングをしてみましたが、output.mp4(トリミング後の動画)を出力する時間が圧倒的に遅かったです。プログラミングに不慣れな私にはffmpegを使うのは最初はとっつきづらかったですが、慣れてくると使いやすいツールです。皆さんもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
・ffmpeg

・ UL2GSV
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